情報系の大学生の自分が2016年に読んだ本のまとめ
はじめに
2016年に読んだ本を備忘録として書いていく.2015年の記事はこれ.
本
以下のようにざっくりとしたジャンルにわけて本の簡単な感想を書く.
- 知恵・知識
- 情報系
- 小説
- 漫画
知恵・知識
- 作者: ジェームス W.ヤング,竹内均,今井茂雄
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 1988/04/08
- メディア: 単行本
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旅行に行く飛行機の中で2時間ぐらいで読めた.情報収集→整理→思考→ひらめき→出力っていう流れを踏むこと,言われてみれば確かにって感じだけど実践するのは難しい.
あと,ひらめいたものを実際に作ると思ってたよりしょぼくて落胆するってのはあるあるだと思った.
- 作者: 木下是雄
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1981/09/22
- メディア: 新書
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論文とかの文章の書き方についての本.最初に出版されたのが結構前(1970年ぐらい)なので,ちょっと情報が古いかも.でも基本は変わってない.
ちゃんと文章を書き始める前に読んだのであんまり内容を覚えてない,今読んだら違う感想持つかも
「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール (ブルーバックス)
- 作者: 藤沢晃治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/03/19
- メディア: 新書
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標識,説明書,ポスターなど多くの人が見るものに対して,どういう形のものがわかりやすいのか,わかりにくいものはなぜわかりにくいのかをきちんと解説している.外野からみたらすごいわかりにくくても作ってる人にはそれわかんないんだよね
- 作者: J・モーティマー・アドラー,V・チャールズ・ドーレン,外山滋比古,槇未知子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/10/09
- メディア: 文庫
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何か読むもの,特に本を対象とした読み方についての本.流し読み,点検読書,分析読書,シントピカル読書っていう流れに沿って本の読み方を解説しており,各段階において,どういうことに意識しながら読んでいけば良いのかが書いてある.
無意識にやっていることもあったけど,この本に書いてある手法は難しい本,論文とかを読むときの助けになると思う.また,良い読み方って良い書き方でもあるんだなーと思った. 定期的に本を読むようになっていて良いタイミングで読めた.それと,小説については世界に入りこむことが大事って書いてあってちょっと意外だった.
- 作者: リチャード P.ファインマン,Richard P. Feynman,大貫昌子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/01/14
- メディア: 文庫
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ファインマンという物理学者のエッセイ本で,難しい物理の話ではなく,この人の自伝的な本.歴史的な話とか,知識に関する話とかが書いてあって読んでてためになるし面白かった.通しての感想は,この人知的好奇心がすごいなーと思った.
予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ダンアリエリー,Dan Ariely,熊谷淳子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2013/08/23
- メディア: 文庫
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行動経済学の本.机の上で考えてみると不合理なのに,実験してみるとなぜか人々はそう動いてしまうんだよねって話.無料でアメを配るのと1円で配るのとでは人が持って行く数が大きく違ったり,冷静なときに予想する自分が興奮しているときの状態と,実際に自分が興奮しているときの状態は全然違ったりとか,あー言われてみればそういうことあるわっていう話がたくさん書いてある.
読んだ後,ものを見る視点が少し変わった気がする.それが幸せかどうかはわからない.
- 作者: トーマストウェイツ,Thomas Thwaites,村井理子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/09/27
- メディア: 文庫
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イギリスの大学生が,ゼロからトースターを作る話.鉄とか銅を鉱石取ってくるところから始めて面白い.ゼロからだと,プラスチックの方が鉄より作るの難しいっていうのは値段と比例してなくて面白いと思った(civilizationでもプラスチックの方が金属より後だしね).身の回りにあるものを実際に作ってみろって言われたら難しいんだなーと.
パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集 (SB文庫)
- 作者: エーリッヒ・ショイルマン,Erich Scheurmann,岡崎照男
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2009/02/18
- メディア: 文庫
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南海の酋長が,文明社会(西洋文化)に触れて考えたことを書いた本.物,お金,家とかを持って自慢げにしてるけどおまえらそんなの間違ってるぜ,っていっている.この人の言っていることはすごいわかるし,この人の過ごしているような環境で生きていた方が幸せなのではとは思う.でも,ここまで進んでしまった今の社会ではそれはもう難しいんだよなぁと思った.
情報系
- 作者: 八木毅,村山純一,秋山満昭
- 出版社/メーカー: コロナ社
- 発売日: 2015/03/17
- メディア: 単行本
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学科の授業の教科書として購入,主にネットワークにおいて,どんな攻撃があるのか,それに対してどんな防御方法があるのかをさらっと解説している.教科書っぽい感じはあるけど割と読みやすかった.
最強最速アルゴリズマー養成講座 プログラミングコンテストTopCoder攻略ガイド
- 作者: 高橋直大
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2012/09/29
- メディア: 大型本
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ちょくだいさんというAtcoderの社長が何年か前に書いた競技プログラミングの入門本.競プロ強くなりたいなーと思ってとっかかりとして読んだ.強くなりたい
競プロは本読むより問題解いた方が強くなるだろうなーと思ってる.これを読むよりAtCoderのABCを解きつつ解説読んだ方がためになるかも
- 作者: Mike Gancarz,芳尾桂
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2001/02
- メディア: 単行本
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UNIXについて,どういう考え方でこのOSができているのか,いくつかのポイントに分けて簡潔にまとまっている.自分がちょっとしたプログラムを書くときとかに参考になることが書かれていて,読んでいてためになった.
[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ?スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
- 作者: 安井真伸,横川和哉,ひろせまさあき,伊藤直也,田中慎司,勝見祐己
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2008/08/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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[Web開発者のための]大規模サービス技術入門 ―データ構造、メモリ、OS、DB、サーバ/インフラ (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
- 作者: 伊藤直也,田中慎司
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2010/07/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 久保達彦,道井俊介
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2016/01/16
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- 作者: Josiah L. Carlson,長尾高弘
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/12/27
- メディア: 大型本
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ISUCON本戦に参加するにあたり読んだ本たち.この中では大規模サービス技術入門が一番ためになった.どうしても大規模なアプリの,しかもインフラに触る機会って学生だとほとんどないから,ISUCONに参加したり本を読んだりしたことでなんとなく理解できて良かった.働くようになって実際にそういうのを作るようになったらまた読みたい.
- 作者: 結城浩
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2015/08/26
- メディア: 大型本
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シーザー暗号から,楕円曲線暗号まで,それがどういうアルゴリズムで動いていて,どう作るのか,どう破られるのかしっかり書いてある本.サイモン・シン先生が書いた暗号解読は歴史,物語的な面に重点をおいていたが,この本は技術面に重点をおいている.両方読むと知識がマージされていいと思った.
- 作者: ポールグレアム,Paul Graham,川合史朗
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2005/01
- メディア: 単行本
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ポール・グレアムさんが書いたハッカーに関するエッセイ集.ハッカーとしての心構えとか,ソフトに関すること,デザインに関することとか幅広い分野の話が書いてあって面白い.熱いLisp推し. ここ http://practical-scheme.net/wiliki/wiliki.cgi?naoya_t%3Aポール・グレアムのエッセイと和訳一覧 にこの人の書いたエッセイの日本語訳がまとまっているのでこれを読んで主も白かったらこの本も面白いと思う.
小説
- 作者: ドストエフスキー,原卓也
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1978/07/20
- メディア: 文庫
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去年の暮れぐらいから読み始めて3月ぐらいに読み終わった.出てくる登場人物がみな一癖あるんだけど,ああこういう人いるなぁって感じの人ばかりで面白かった.自分は次男に一番共感したかなー.
- 作者: ヘルマンヘッセ,Hermann Hesse,高橋健二
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1951/12/04
- メディア: 文庫
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「詩人になれないのなら,何にもなりたくない」とかいう超名言を残したヘルマンヘッセが書いた半自伝小説.これは主人公にシンパシーを感じて,もし自分も大学を退学してたらこんなふうになってたかなーと思った.
こういう歴史の教科書にでてくるような,名前は知ってるけど読んだことが無いっていう本を少しづつ読んでいきたいと思っている.
- 作者: 貴志祐介
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2002/10/25
- メディア: 文庫
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主人公は名門高校に通っていて,美人な母と妹,居候同然の養父と一緒に住んでいる.ミステリーものなんだけど心理描写多め.嫌な父親から母と妹を守るために,青年の熱い思いがどんどん燃え上がっていく.そして……
- 作者: 北村薫
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1994/03
- メディア: 文庫
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いわゆる人の死なない推理小説.女子大生の主人公がなんかしら面白い題材を見つけて,それを知り合いの落語家に話に行く,という流れで短編集みたいになっている.平和でまったりした雰囲気だけど推理要素もちゃんとあって面白い.
途中まで読んで何年か積んでたんだけど今年読んだ.なんで積んでたのかなーと考えたんだけど,推理自体は面白いんだけど主人公の自分語りがちょっと苦手だったからだと思う.
- 作者: スティーヴン・ハンター,染田屋茂
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2013/06/29
- メディア: 文庫
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凄腕の孤独なスナイパーが,謎の組織から謎の依頼をされ,気がついたら暗殺容疑で指名手配されたので謎を解明しつつ復讐していく話.ハードボイルド・・・って感想を持った.主人公が罠をかいくぐりつつかっこよく立ち向かっていって面白い.
映画も見たんだけど,原作では頼りになる相棒がへっぽこになってたり,主人公が銃撃と爆発で無双していたりと,ミステリー&ハードボイルドな原作が完全にアメリカンアクション映画になっていて完全に別物.でも嫌いじゃない
- 作者: スコットトゥロー,Scott Turow,上田公子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/09/04
- メディア: 文庫
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弁護士の主人公が殺人の容疑を掛けられて,しかも被害者は実は主人公の浮気相手で……という話.雰囲気大人向け逆転裁判って感じで面白かった.推理物は面白いんだけど感想があまり書けなくてつらい,読んだ人同士で話したい
- 作者: ハックスリー,Aldous Huxley,松村達雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1974/11/27
- メディア: ペーパーバック
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完全なる階層社会,高度な機械文明のなかで生きる人の話を書いたディストピア小説.ディストピア小説のはずなんだけど,なんかこの小説の世界も悪くない,むしろ今よりましな部分もあるんじゃないかなとか思ってしまった.ただそれは階層の上の方の意見なのかな
漫画
今年読んだ(読みはじめた)漫画.個々に感想を書くのがめんどかったので,ざっくりとしたジャンルにわけてジャンル毎に簡単なコメントを書く.
読んだ中では,
が大ヒットだった.
登場人物が男女問わずかわいい・いやされる
からかい上手の高木さん 1 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)
ごちそうは黄昏の帰り道 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)
かぐや様は告らせたい?天才たちの恋愛頭脳戦? 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
シャーリー 1巻<シャーリー> (ビームコミックス(ハルタ))
あーこの人たち本当にかわいいなーとか思いながら読んでいた.かわいいなーとか思って読んでるけど,ちゃんと内容も濃くて面白いのが多い.ひとまとめにしてしまったけどそれぞれ違った良さがあるので片っ端から読むと良いです
おっさん・おねえさんがかっこいい
ディメンション W 1巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックスSUPER)
あーこのおっさん本当にかっこいいなーとか思いながら読んでいた.かっこいいなーとか思って(ry
SF・IT・近未来
僕だけがいない街(1)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース)
SFは小説,漫画どちらも好き.
そのほか
どれも面白かったです(適当).
来年に向けて
あいかわらず「本 おすすめ」とかで出てきた本を中心に読んでる.でも本ってデータ構造的には森になってて,一つの本を読むとそれに関連した本がたくさん出てくるので少しずつ色んな本に手を出していきたい.
本はAmazonで中古で紙の本を買うことが多い.あとはBookoffに行って買ったりとか.逆に漫画はKindleで買ったり漫画喫茶で一気読みすることが多い.
1年で100冊本を読む(漫画除く)目標だったんだけど,結局30冊ぐらいしか読んでない.
1~3月,10~12月はコンスタントに読めてたんだけど,4~6は院試,7~9は研究とかバイトとかで余裕が無かった.言い訳
1年で100冊の目標は結構難しいので2017年はとりあえず60冊を目標にする. それと,本を読んだときの感想とか半年ぐらいたつと忘れるので都度ツイートしようかなと思った.